カッシーナを高く買い取ってもらうコツや査定を受けるときのポイントとは?
2024/10/17
イタリアを代表する家具ブランドのひとつであるカッシーナは、日本でも広く愛されています。
そのため所有している人も多く、引っ越しや模様替えなどの際に、
買い取ってもらいたいと考える人も少なくありません。
そこで今回は、カッシーナの家具を高く買い取ってもらうために、カッシーナの特徴や魅力、
査定額アップにつながるポイントなどを解説します。
カッシーナの家具をできるだけ高く売りたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
カッシーナとは
この項目では、まずカッシーナの成り立ちや歴史、ブランドの特徴などを紹介します。
カッシーナは長い歴史をもつイタリアのブランド
現在のカッシーナという会社が設立されたのは1927年なので、それだけでも長い歴史がありますが、
カッシーナの歴史は17世紀までさかのぼることができます。
初期には教会の木製チェアなどを作っていたそうですが、1927年以前にも豪華客船の内装を手掛けるなど、
高い技術力が育まれていました。また、1950年代以降はモダン家具の分野に挑み、
発表した製品が世界各地の美術館で展示されるほどの評価を獲得し、その地位を高めていきます。
テクノロジーと職人技の継承
カッシーナは、「The Cassina Perspective」というコンセプトをベースに製品を展開しています。Perspectiveは視野や見通しを意味する単語で、「The Cassina Perspective」は革新的な製品とモダンなデザインで温かみのあるイメージをもつブランドを示しているのです。 カッシーナが長い年月の中で常に多くの人に愛され続けているのは、高い水準のテクノロジーと職人の技の融合の成果にほかなりません。新たな技術を取り入れた研究開発と著名なデザイナーや建築家の協業があるからこそ、革新的な製品を生み出しつつも普遍性が保たれているのです。
日本法人の独自展開も行われている
カッシーナはイタリアで長く愛されているブランドですが、
日本にもカッシーナ・イクスシーという法人が存在します。カッシーナ・イクスシーは1980年に設立されており、その存在はイタリアのカッシーナの製品の販売拠点にとどまりません。
カッシーナ・イクスシーはカッシーナ製品の一部を国内で生産するライセンスをもっているため、
日本国内の消費者は輸入コストなどを払うことなくカッシーナ製品を購入できます。
またカッシーナ・イクスシーは、イクスシー・エディションやイクスシー・セレクションなどの
独自の事業展開も行っています。イクスシー・エディションは独自に企画・開発を行い、
さまざまなデザイナーとのコラボレーションで新しい製品群を提供しています。
一方、イクスシー・セレクションはモダンデザインをベースとして、
世界各国から独自のセレクションを行うブランドです。
カッシーナが人気の理由
カッシーナは17世紀から家具作りを行う伝統あるブランドです。
とはいえ、カッシーナの人気を支えているのは長い歴史だけではありません。
ここでは、カッシーナが長く人気ブランドとして愛され続ける理由を解説します。
シンプルなデザインと品質へのこだわり
カッシーナの製品は数多く存在しており、それぞれに個性がありますが、
スタイルとしてイタリアンモダンが貫かれており、シンプルでスタイリッシュなことを特徴としています。
その一方で、品質へのこだわりは非常に強く、素材選びや肌触りなどは細かい点まで追求されています。
例えば革であれば上質なものを選ぶだけでなく、縫製や表面加工などにもこだわることで
上品な雰囲気が保たれています。もちろん、木材や鋼材など使用する素材はすべて厳選されていますし、
溶接などの工程も丁寧に管理されています。
魅力ある2大コレクションが存在
カッシーナには、「イ・マエストリ」と「コンテンポラリー」という2代コレクションが存在しています。
イ・マエストリはイタリア語で巨匠の仕事を意味しており、ル・コルビュジェやフランク・ロイド・ライトのほかチャールズ・レニー・マッキントッシュなどの20世紀前半を代表する巨匠がデザインを手がけています。
イ・マエストリの家具は発売から数十年が過ぎた現在でも高く評価されており、
復刻版を買い求める人が多数存在します。 一方のコンテンポラリーは、現代のデザイナーとのコラボレーションで生み出されたコレクションで、マリオ・ベリーニやヴィコ・マジストレッティ、ジオ・ポンティなどの
著名なデザイナーによる製品群が存在しています。
イ・マエストリとは異なる新たなデザインを生み出そうとする姿勢は、
常に新しい取り組みを大切にするカッシーニの精神を象徴したものと言えるでしょう。
日本にあったオリジナル家具も展開
カッシーニはイタリアで長く愛されてきた歴史をもっています。
とはいえ日本でこれほど人気を得ている理由として、カッシーナの日本法人であるカッシーナ・イクスシーの影響を語らないわけにはいきません。 カッシーナ・イクスシーはカッシーナの精神を重視しつつも、
日本の住環境にあった製品を提供しているため、日本国内でもなじみ深いブランドとして成長してきたのです。
カッシーナの代表的なモデル
この項目では、カッシーナの代表的モデルを紹介します。
LCコレクション
LCコレクションは、フランスの著名な建築家でありデザイナーでもあるル・コルビジェがデザインした
家具のシリーズです。巨匠たちが手掛けた「イ・マエストリ」の代表作であり、
LC1 バスキュラントチェアはニューヨーク近代美術館に永久展示されるほど芸術性を評価されています。
また、LC4 シェーズロング(寝椅子)は身体の形状にあわせつつ、
美しさも兼ね備えた製品として世界に知られています。
スーパーレジェーラ
スーパーレジェーラはイタリアのデザイナー、ジオ・ポンティがデザインした超軽量の椅子です。
わずか1,700gでありながら、高い耐久性とシンプルな美しさを兼ね備えています。
カッシーナが初めて社外にデザインを依頼したことでも知られており、記念碑的な位置づけもあります。
マラルンガ
イタリアのデザイナー、ヴィコ・マジストレッティがデザインしたもので、「ソファ界の最高傑作」
とまで言われるほど評価されています。1973年に発表され、背もたれをローバックとハイバックに調整できる点で革新的と言われました。それから半世紀以上が経過した現在も広く愛されています。
カッシーナを買い取ってもらう方法
ここからは、カッシーナの家具を買い取ってもらうための方法を解説します。
まず買取店を選ぶ
カッシーナを買い取ってもらう場合、最初に行うべきなのは買取店の厳選です。
査定を依頼する店舗によって金額が大きく変わる可能性もあるため、ぜひこの点は重視してください。
ここで着目していただきたいのは、高級家具の扱いに慣れており、
リペア(修理)スキルをもっているかどうかです。
リペアスキルがない業者は少しのキズでも査定を下げる要素としてとらえがちですが、
社内でリペアできるならさほど査定を下げる必要がありません。
そのため、買取店を選ぶ際には、ホームページをチェックしてリペアやメンテナンスが得意かどうかを見極めましょう。
できるだけコンディションを整えて買取店の査定を受ける
買取店を厳選した後に行うべきなのは、買取店に連絡して査定を受けることです。
あらゆる買取に共通することですが、売りたい商品のコンディションが良ければ高く査定されやすいですし、
キズや汚れが目立つようなら査定額は下がります。そのため、いずれは売るかもしれないと思う家具であれば、
日ごろからキズや汚れがつかないように気を付けることをおすすめします。
また査定を受ける前にはホコリは拭き取るか掃除機で吸い取り、
いったん濡らしてかたく絞った布で汚れを除去するようおすすめします。
水以外を使うときは製品の取扱説明書やホームページで清掃方法を確認し、
家具にダメージを与えないように気をつけてください。
カッシーナを高く買い取ってもらうポイント
ここでは、カッシーナの家具を高く買い取ってもらうためのポイントを紹介します。
現行モデルは早めに決断する
カッシーナは長い歴史をもつ家具のブランドで、長く使うことを前提として作っているので、
年数がたっても価値を維持しやすい特徴をもっています。
とはいえ、現行で販売している商品であれば早く売った方が査定額の低下を避けやすいため、
迷っているなら早く決断することをおすすめします。
カッシーナの売買に力を入れているところを選ぶ
カッシーナの家具に価値があることは、中古家具の売買を行う店舗なら知らないはずはありませんから、
カッシーナは買い取ってもらいやすいアイテムです。
とはいえ、専門店であるほど高い査定をつけやすいですから、
カッシーナを売るときにはぜひ専門店に相談してください。
カッシーナ買取に関するよくある質問
ここでは、カッシーナの買取に関連してよくある質問とその答えを紹介します。
リプロダクト品って何ですか?買い取ってもらえますか?
デザイナーズ家具には意匠権登録したものが多く、決められた期間が過ぎると、模倣して作ることが許されます。そうして作られたのがリプロダクト品で、模倣であっても違法なものではありません。
リプロダクト品は、正規品より製造品質や使用材料の質が低い場合が多く、新品でも正規品より安いですから、
中古の査定額も低く提示されます。
とはいえ、リプロダクト品でも非常に品質が高いものがあります。
正規品のような査定額にはならないとしても、買取対象になるものは少なくありません。
そもそもカッシーナは長い歴史をもっているため、正規品の入手が困難な製品もあり、
リプロダクト品でも欲しいと考える人は多数存在します。
そのため、「リプロダクト品だから価値はないだろう」とあきらめず、査定してもらうことをおすすめします。
カッシーナで査定額が高い家具は何ですか?
カッシーナには長い歴史があるため製品も多く、査定額が高い家具は数多く存在します。
そのため、ここで紹介するのはほんの一部であることをご了承ください。
まずカッシーナ製品で多くの人が思い浮かべるのは、建築や絵画、デザインや彫刻などマルチな才能で知られるル・コルビジェがデザインしたLCコレクションでしょう。
知名度が高く購入希望者も多いですから、LCコレクションは査定額も高めです。
また、デヴィッド・チッパーフィールドが手掛けたエアーフレームも普遍的デザインで人気があるため、
査定額が期待できます。さらに、日本を中心に活動するフランス出身のデザイナー、グエナエル・ニコラが
デザインしたブーメランシリーズも人気商品です。
これ以外にも査定額が高い製品は多数ありますから、
まずはカッシーナの家具を扱いなれている買取店にご相談ください。